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柏餅プロジェクト 序章

僕はたぶん、猫が好きなんだと思う

僕の埼玉の実家には、かつて沢山の猫がいた。

まる、れお、しろ、れもん、いちご、ちび、みさと、かつら、くろ、ちびた、たま

物心がつく前から猫に囲まれて育ったし、アルバムを開けばそのほとんどのページには彼らがいる。

みんな、天寿をまっとうし、今では1匹だけになってしまったが、

彼らと過ごした日々を、僕は今でもはっきりと覚えている。


猫はいい。

太陽の匂いがするふかふかの体毛、まん丸な目、三角の鼻から伸びる逆Y字の口、ピンと生えたひげ、柔らかい肉球、長さも太さも形状も、その個体によってバラバラな尻尾。

普段はどこかつんけんしているが、ご飯の時にはすり寄ってくるところ。

動くものならどこまでも追いかけてしまうところ。

寝るときにだって、布団の端に丸くなるもの、布団の中に入ってくるもの、布団の近くの座布団で丸くなるもの、それぞれの個性が光る。

上げればきりがないが、とにかく、猫はいい。


話をタイトルに戻すが、事の発端は、去年の年末にさかのぼる。

弊社がインスタグラムの企業アカウントを作成し、従業員が慣れない手つきで写真や動画をupし始めていた頃。

僕はいつものように、インスタグラムを開いて眺めていた。

大切な人たちとの思い出、美味しそうな料理、綺麗な風景、友人との楽しそうな場面、TLに様々な写真が流れる中で僕は思った。


猫の写真をupしている人が多いなぁ。


僕はその時、猫様の為に、何かしたいという、漠とした衝動が沸々と湧いてきた。


僕はたぶん、デフォルメされた食べ物が好きなんだと思う

小学生の頃、僕は「かいけつゾロリシリーズ」の絵本が好きだった。

狐のゾロリ、双子の猪のイシシ、ノシシと毎回登場する個性豊かなキャラクター達が繰り広げる大冒険を描いた、原ゆたか先生の名著である。

数年前にポプラ社が打った「かいけつゾロリ30周年記念広告」を見たときに、涙したのは記憶に新しい。

ストーリーはもちろんだがそれ以上に、お菓子でできたお城、巨大なたこ焼き、奇抜なラーメン対決など、この絵本に出てくる食べ物の絵が本当に好きだった。

学校で自由帳を開けば、ひたすらに真似して食べ物の絵を描いていたし、

紙粘土をこねれば、エビフライや餃子の模型を造っていた。(餃子はタネを作ってから薄く伸した皮で包む、本格仕様)

あれから二十年程経った今では、食品サンプルが大大大好きである。

また、弊社のSNSにもupしているが、ハンバーガーや青りんごなどの巨大オブジェなども、

街で見かけるとニッコニコ笑顔で撮影している。


僕はたぶん、目立ちたかったんだと思う

そして僕はいつしかこんな風に思うようになった。


猫様のベッドを作ろう。

しかも誰も作っていないものを。

SAKURAMOCHI&KASHIWAMOCHI 初期構想

ここまで読んでいただけた方なら、僕がなぜこの基本設計書を書いたかお分かりになると思う。

猫様が喜ぶもの、デフォルメされた食べ物、なんか目立てそう...

気が付くと、安易ともとれるこれらの動機に、僕は支配されていた。


つがいの文鳥、紅白饅頭、お雛様とお内裏様といったように古来、対を呈するものには何か特別な魅力がある。そんな短絡的だがある種恒常的な考えで、僕は桜餅と柏餅、二種類の構想図を描いてしまった。しかし、当然だが効率的に本件を着工するにあたって、まずは桜餅、柏餅のどちらを作るか決める必要がある。僕は悩みに悩んだ。

そのさなか、ふと、子供の頃田舎で食べた、駅前にある和菓子屋の柏餅が脳裏をよぎった。

ショーケースに並ぶキラキラした和菓子たち、暖簾の奥から、いらっしゃいと笑顔で迎えてくれるおばあちゃんの店主。まだ背丈の低かった僕がショーケース越しに背伸びをしてお金を渡そうとすると、わざわざ店の外まで出てきてお金の受け渡しをしてくれた、あの皺くちゃだけど温かった手。急いで家に帰って家族と一緒に食べた、あの柏餅。

もちもちなお餅、その真っ白とは対照的な柏の葉の濃い緑。

一口かじれば、柏の香りが口いっぱいに広がり、五月の、梅雨前のあのどこまでも高く広がる五月晴れの暖かな陽気を感じさせてくれる。

家に飾ってあった、やけに目つきの悪い五月人形の、あのホコリ臭さを思い出す。

日本人なら誰しもが一度は食べたことがあるであろう日本人のソウルフード、柏餅。

英語にしたらKASHIWAMOCHI。

う~~ん、素晴らティ。


柏餅っていいよね

こうして、今年の六月、弊社の柏餅型猫ベッドのプロジェクトが始動したのである。

名付けて、「柏餅プロジェクト」である。

↑ともぴろぱん命名(ドヤ顔)

柏餅でくつろぐ猫様、暖かい陽光、周囲の人々の和やかな視線

そして最後にこの柏餅プロジェクトの流れ、柏餅の断面図、俯瞰図を書き記して、

この章を終わりにしたいと思う。


柏餅プロジェクトの流れ


柏餅の断面図

猫が柏餅に乗っても、潰れない仕様にしたい。

柏餅の俯瞰図

作るパーツは全部で三つ。餅(餅の型)、葉、あんこである。

最後まで読んでいただいて本当にありがとうございました!

いよいよ柏餅プロジェクト 序章スタートです!

この後、ブログは数回に渡って続きます。

一つ心残りは、この記事、五月にリリースすればよかった...ということです笑

(着工したのが六月だったのでそもそも間に合いませんでしたが...)

まぁ細かい事は気にしないのが僕ともぴろぱん。皆様温かい目で見守ってください笑

次章ではいよいよ、柏餅の型の作成に入ります。

お楽しみに(^▽^)/

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